2024年3月15日
私が介護職に就くきっかけは、お年寄りへの愛情だけでなく、ある出来事が大きく影響しています。20年前、私は祖母を花見に連れて行った際、車イスが石に乗り上げてしまい、祖母が車イスから落ちてしまいました。その時、私は「もし私が介護の知識や技術を持っていたら」と強く感じ、それが後の介護職への道を選ぶ大きな理由となりました。
私は多くの利用者さんと関わってきましたが、今回は特に心に残るエピソードを紹介します。三千代さんはパーキンソン病を患っており、身体の動きが制限されていました。彼女はお風呂が大好きでしたが、デイサービスのお風呂では入浴を避けていました。その理由は、職員によって介助の技術に差があり、安心して入浴できないからでした。
私は三千代さんの自宅での入浴介助を担当することになりました。初めての入浴の際、私は彼女の動きを注意深く観察し、彼女が安心して入浴できる方法を考えました。結果として、三千代さんは自宅のお風呂でゆっくりと入浴することができました。その時、彼女は「こんなにゆっくりお風呂に入れるなんて思っていなかった」と涙を流して喜びました。
この経験を通して、私は介護の仕事の素晴らしさを再認識しました。利用者さんの笑顔や涙は、私たち介護職の大きなやりがいとなっています。